Western Electric 555用セレン整流器大容量化

WE555のフィールド電源のセレン整流器を直径12センチ、16枚羽根のものにアップグレードした。120V15Aの余裕である。以前セレン整流器の容量を大きくしたときに効果があったのでさらに大容量のものにした。電圧も可変範囲が広くなり、自在に555の時期回路特性をコントロールできるようになった。555ドライバーは、励磁電源によって音が千変万化する。励磁電源の質でも変わるし、電圧でも変わる。特に電圧では、最適電圧というものがない。ここが594Aと全く異なる点である。電圧は、連続的に可変してみてそのときのシステムに適合するポイントで決めればよい。基準電圧は、一応7Vだが、フルレンジに近いようにクロスオーバーを非常に低くとった場合は、電圧を上げて供給すると、低音も高音もよく出るようになる。実に興味深いものだ。この電圧の可変であるが、直列に抵抗を付加してはいない。トランスの”一次側”のタップを切り替えて変える。”二次側”ではない。スライダックもダメである。555をご使用に方は、導入時より励磁電源を変更しない方が多いと思うが、電圧でも電源の方式でもコロコロ変わるので、一度試してみたらよいと思う。使用環境に合わせて、もっともっとうまく鳴らせるポジションがあるはずだ。ここらへんがまた555の楽しいところである。594Aでは、こうはいかない。