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RCA 1444 励磁電源 9

MI-1444 用フィールド電源の設計 水銀蒸気整流管 83

  水銀蒸気整流管 83両波  
 

しばらく半波整流で聴いていたが、試験データの収集が終わったので安全性の面でこの1100V300mA半波整流回路は解体した。その前の5AR4一発の両波整流もよかったが、今回は整流管の電圧降下を少なくするというアプローチをとった。これは、同時進行のWE594Aのフィールド電源の改良によって、ウーファー側がまた追いつかなくなってきたためのグレードアップ対策である。

 
 

今回は、先々の変更に柔軟に対応できるように、オクタル管とUX管の双方を450V、550Vで使用でき、整流も半波、両波双方に切り替えできるようにパワーサプライ部を変更した。写真は、左側が5U4G二本、右側がRCA 83二本を装填したところ。実際には、4本同時は、ヒーター電流が不足してできないので、将来は、右の奥の開いたスペースにヒータートランスを追加する予定だ。このブロックの回路は、非常にシンプルだ。整流後、ホットとグランド側双方にチョーク・インプット、そのあとフィルム・コンデンサ、そしてさらに、ホットとグランド双方にチョーク、最終段は、二段目のフィルム・コンデンサで終わりになっている。重量の問題で、この後の段は、別のチョーク・ブロックに繋ぐ。

 

 

チョーク・ブロックは別構成

 
 

このパワーサプライの出力以降は、数段にわたるチョーク・ブロックで磁気回路の特性を聴感上のバランスを加味しながらコントロールしている。500Vの整流後電圧から、この何段にもわたるチョーク・ブロックを経由して、最終的な励磁電源は、230V210mAから180V190mAの間で可変して使用する。可変といってもシリーズに抵抗は一本も入っていない。励磁電源の特性を自由に可変することで、スピーカーの磁気回路特性を自由に制御できるというのは、励磁型スピーカーの大きなメリットである。仕掛けが大袈裟になるのはいたし方ない。総重量は、ざっと40から50キロくらいだろうか。馬鹿馬鹿しくて、量る気もしないが、諸賢もまた馬鹿馬鹿しさに聞く気も失せようかと思う。水銀蒸気整流管とその並列接続によるインピーダンスの低下ぶんは、ありがたく、チョーク部分のインピーダンスの増加として頂戴した。

 
 
5/19/2006