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HOBBY HP (A)
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DECCA MK5 の改造

ffss方式のメリットを活かして、モノラル信号を引き出す改造

 
注意:本HPを真似て改造や修復は絶対に行わないようにお願いします.壊してしまいますので,専門家に任せてください.
 
  ffssの構造と音  

デッカのffss方式の構造は、垂直方向と水平方向の二種類のコイルで発電し、この二つからステレオの左右の信号を合成して取り出すというとてもユニークなものだ。針は、レコード盤面にたいして、90度直角に立っており、これを特殊な糸で引っ張ってコイルのセンターに位置決めする構造になっている。一般のカートリッジのように経年変化を起こすゴム系のダンパーや、たわみの発生するカンチレバー構造をとっていないため、経年変化にも強く非常にダイレクトな彫りの深い音がする。しかしこの構造は、針先のコンプライアンスを高くとれないためか、トレース能力がやや落ちる。カートリッジには、一般のヘッド・シェルに取り付け可能なガイド・アダプターが付属するので、専用アームがなくとも使用できるが、正しくトレースさせるための設定は非常にシビアになる。しかしひとたびこの華麗で彫りの深い音の魅力に接すると虜になってしまいそうになってしまう。あの秀越なオルトフォンでももの足りなく感じてしまう世界をもっている。

モノラル化への改造

 
  ffss 方式の原信号は、垂直、水平の二種の発電コイルから発生している。よってカートリッジ内部を開けて、水平コイルの信号のみを取り出すと、モノラル・カートリッジとして使用できることになる。下の写真は、赤と黄色のリードをこのコイルの出力が出ている端子にはんだ付けしたものである。こうするとものカートリッジは、モノラル用として使用できる。本格的にモノラル専用として使用される場合は、ほかのコイルが接続された端子のはんだづけをすべて外したほうが良いと思う。ただし、ここに記載した内容は、あくまで参考であり、カートリッジの内部を開ける改造作業は、カートリッジを破損する可能性、保証を受けられなくなる可能性があるのでお勧めできかねるのであくまで参考とされたい。ユニークかつ素晴らしい方式をもってデッカは、そのリアリティーを実現しているという尊敬の念をそのアイデアと構造にささげたいのが、この内容の趣旨であり、改造を薦めるものでは決してないので、諸賢のご理解を賜りたい。  
 
赤のラインの引き出し
 
 
 
黄色のラインの引き出し
 
 

 
 
8/8/2004