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アルパイン DDDS5 DDDS7

目からウロコのサウンド

  軽量化の追求が目からウロコの音をもたらした驚き  

技術というものは、以外なところで突然に発展を見ることがある。ALPINEのDDDS5は、同社が車載用の軽量高性能スピーカーを開発する目的で設計されたが、車のドアの中に搭載するためには、軽量かつ薄型のユニットが必要になるが、そのために磁気ひずみを少なくする特許技術を開発した。このユニットを一聴してわかるのは、磁気歪がが小さくなると音がこのように澄んで聴こえものかという目からウロコが落ちるような実感である。発売されて早速DDDS5を、その後DDDS7を購入した。箱は、コイズミ無線の専用箱である。値段が5倍以上もする同じ大きさの各社の2ウェイのスピーカー・システムと比較試聴しても素性のよさがぬきんでている。正面の青いコーン紙のほうが、DDDS7である。

 

 
 

方式的にすぐれたフルレンジ・ユニットをそのまま鳴らすとかなりいいバランスの音がする。高能率であること、そして何よりネットワークを使用していないことが大きなメリットになる。限られた市場性のため販売が終了したのは残念である。もしオーディオの全盛期時代にこの特許技術が出現していたら、各社のスピーカーは大きく変わっていたかも知れない。このスピーカーは、コーン紙や全体の音のバランスなどを追い込めば、もっと素晴らしいものとなるだろうが、そのような開発、研究にコストをかけても大きく報われない近代には不遇の技術であることが悔やまれる。

 
 
DDDS5、DDDS7ともに飛びぬけた良さを持っているが、音楽を聴くことを考慮してあらためてユニット全体としてのバランスを聴きこむと私がフルレンジ分野で標準スピーカーとしているWE555Aに比べ、やはり遥か遠い存在である。この技術を熟成させることがきれば素晴らしいのだが、今はそういう時代ではないのだろう。特許が期限を迎えたらこの方式は自然に普及していく可能性はある。保管スペースの問題で、残念ながら婿に出したが、心残りのするスピーカーのひとつであった。
 
 
3/4/2005