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トライアドTriad HS-1 ケーシング

トライアッド HS-1 を手間ヒマかけてケーシングする。

  トライアッド HS-1 インプット トランス  
 

とにかく高価なトランスだ。しかしおそらくはEMTのTSD-15やOFD-25をならそうと思えば、おそらくはもっとも相性のよいトランスのひとつだろう。UTC A-11もなかなかに捨てがたい。A-11は、慄然と音楽の骨格を表現するのに対して、HS-1は音楽性に富む表現をする。と私は感じるのだがいかがなものだろう。比較的インピーダンスの高いカートリッジには、このトランスの600オーム・ポジションが白眉である。プリアンプに組み込んだり、トランスのピンにRCA端子やシールド線を直接はんだ付けして使ってきたが、申し訳けないのでケーシングをすることにした。下が出来上がりの状態である。黒いラベルは、ビンテージの古い時代のトライアッドだ。

 

  ケース内部の部品配置  
  前方が600オームと250オームの入力RCA、後方には、出力のRCAとグランド・ターミナルを配置してある。  
 
 
  ケース内部の配線  
 

内部の配線は、信号通過系には水色の6Nの銅線を使用してある。青色の線は電位を合わせる目的の普通の銅線で、まだこちらのほうは音決め前のために配線は完了していない。ハンダは、特殊な無鉛ハンダを使用している。配線は端子にからげ、カシメてからその上にハンダ付けするが、この無鉛ハンダというものが厄介で、溶融温度が、通常よりかなり高いので普通のハンダごてではハンダ付けできない。その代わり仕上がったハンダはかなりの硬度と光沢を持つ。6N銅線というのも実にやわらかく、それでいて弾力がないので切れやすい。こんな配線だけで半日を費やした。もう二度と作りたくないと思った。自分で使うものだから作れるのであって、こんな手間のかかる作りは、プロの業者は割りに合わないので絶対にしないだろう。古い純度の低い銅を使用したウエスタン等の単線を使って、手間をかけずに別の音のバランスに仕上げるだろう。私の大星夜級のアンプでは、ここで使っているリード線の長ささえ問題になる。よって本来はプリアンプに組み込むべきものだし、今までは組み込んで使用してきた。しかしながら、どうしてもDSTタイプの低インピーダンスのカートリッジは、ノイマンのBV-33トランスで使いたいため、トランス組み込みの専用イコライザー・アンプをもう一台作る時間もないので仕方なくのケーシングである。6N銅線と無鉛高温溶融ハンダは、音質的に優れるが加工がたいへんなのでおすすめしない。扱いきれずに中途半端なものが出来上がると、二度とハンダがきかないのでかえって性能、信頼性が低下する。

 
 
 
 
8/22/2005